いよいよグイン・サーガを読み始めてみた。
昔、アニメで見て興味は持っていたのだが、いざ読み始めるとなるとなかなかに勇気が必要であった。
というのもすでに141巻出ているからだ。一日一冊読んだとしても141日かかってしまうという超大作である。
しかし、141冊あるとは言っても人が一人で書いたものだ、きっと一冊一冊は内容が薄くてスルッと読めるだろうと浅慮な考えで読み始めることにしたのだ。
いやしかし、読んでみるとかなり、内容が濃い。
一番驚いたのはその世界観の作り込みの深さだ。そこら辺にある十把一絡げな作品と違い、そこにはグイン・サーガの世界があるのだ。
世界観の作り込みの凄さで私が脱帽したのは、比喩がその世界の物になっているということだ。ヤーンの神などというのは現実の世界には存在しない。その作中にしか存在しないにも関わらず、そのヤーンの神で物を例えるのだ。それでもその意味がわかるようになっているのが栗本薫の文章の凄さなのだろう。
内容も濃い。どっぷり別の世界に浸かることができて、現実を忘れてしまう。